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推薦入試に向けて

こんばんは。 C.schoolの風間です。

世の中は緊急事態宣言が出され、中学生も部活動が実施されなかったりと中々先が見通せない中ですが、いかがお過ごしでしょうか。
私たちC.schoolも20時までに授業を終える対応を取るといった対応はしておりますが、中3生は入試直前で、中1〜2生も期末テストに向けて小テストに取り組んだりと中々バタバタした日々を過ごしております。(ブログが中々書けない!)

1/7(木)に冬期講習を終えてから、日々の一般入試に向けた受験勉強はもちろんですが、1/9(土)に推薦入試対策を開始して小論文/作文対策や面接対策に取り組んできました。私立単願推薦の子もバッチリと練習を頑張り、無事に合格を果たし(本当におめでとうございます!)、いよいよ明後日は都立の推薦入試。1/17(日)に最後のV模擬(コロナで会場受験がなく、塾で全員で受験!)があったので、結局今日の今日までバタバタしてしまいましたが、今週一週間、多くの子どもたちが真剣に取り組んでいました。今日も最後の内容フィードバックを行い、明日全員面接練習をして本番に挑みます。

この一週間、正直大変でしたが(笑)、私にとっても貴重な一週間でした。「正解のある勉強」から離れ、「正解のない一人ひとりの人生(言葉)」と向き合うことができた時間だからです。去年は驚くような結果を出す子もいましたが、都立の推薦入試は倍率も高く、まだまだ内申点などの調査書の割合が半分を占めるのも事実で、高い目標を持つ子どもたちにとって難しく、厳しいチャレンジではあります。面接もほとんどが10~15分程度と短いですし、作文や小論文も学校によっては情報処理力だけを見るような問題を出す現実もあります。(大学のAO入試のように、もう少し多様な評価軸や評価手法を作れば良いのになぁと思ったりもしちゃうのですが…!)

それでも「その人らしさ」を評価する面接、そして小論文/作文もあるので、一人ひとりの良さやその子らしさを引き出して、最善の準備をして臨んで欲しい。そして、より本質的には、本人が「自分らしさ」や「なりたい自分」に気づいたり、「志望校を志している理由を自分が納得するレベルで言語する」きっかけになったら嬉しいなと思って熱を込めて取り組んでいます。全員が受験するわけではないですが、受験をすると決めた子たちにとってはその子の人生にとって貴重な機会だと私は思っているので大切にしたいと思って臨みました。短期的には、「受験合格」という目標がもちろんなのでテクニック的な話も最初の講座でインプットし、作文/小論文の添削や面接指導を通じて教えています。同時に、中長期的な価値として、「進学する意味はなにか」や「自分は何者なのか」真剣に向き合い確固たる自分をもって未来へ羽ばたいて欲しいと願っています。

作文/小論文のフィードバック、面接の練習では、一人ひとりに「本質的な問い」を残し、子どもたちから出てくる言葉を待つ。その上で、より良い表現にしたり、ロジックを組み立てたり、子どもたち自身が気づいていない(もしくは持っていない)観点や視点をアドバイスして一緒に面接内容をブラッシュアップしていくことを心がけてきました。なぜなら、そのプロセスを通じて出来上がった内容、出てきた言葉こそ「その人らしさ」であり、本人が熱量を込めて話すことができると思っているからです。

「正解のある問い」にばかり向き合ってきた子どもたちは、最初は「どんな質問がでますか?」「この質問に対する答えはなんですか?」「ここでは高校の教育目標を読んだ方が良いですよね?」といった部分の質問も多いです。時に、「自己PRは何を言えばいいですか?」と。それに対しては、「自分はどう思っているの?」「何を一番高校の先生に伝えたい?」「あなたの何を伝えたら高校の先生は、他の人ではなく、あなたを合格させたいと思う?」と聞き返します。「これでいいですかね?」には「それって本音?」と。そして、面接をやる意味や質問の背景をできるだけ丁寧に説明し、何を整理すべきかを伝えてきました。(ここまでの積み重ねで思考力が築かれている子には、経験や事実を抽象化して、別の事象や未来の話へ転用する論理的思考力の枠組みを教えてみましたが、いきなり使いこなしてしまう子もいて、子どもの吸収力の高さにも驚かされました。)だから、この推薦対策だけで、休まず来ている子は、多分この1~2週間で一人あたり短い子で合計2~3時間程度、多い子で3~4時間対話をしていると思います。大変で遠回りに見えるけど、推薦入試への準備の観点でも、彼らの長い人生に本質的な意味を残すためにも、実は一番近道なんじゃないかなと思って。

「中学校時代がんばったことは何ですか?」「高校時代取り組みたいことは何ですか?」「卒業後の進路はどうしたいですか?」「あなたの強みと弱みは?」「最近気になったニュースは?」

それぞれみんなぶつ切りで考えてしまうことが多いですが、これ全部つながってますよね。自分はどんな経験をしてきてどういう人間でこれからどうしたいと思っているか。どんなことに興味を持つ人間なのか。そして、その子の自己実現の手段として志望校がある。「自分」と「志望校」が強く重なったときこそ、自分を熱意をもって語れるし、面接官の先生は「この子はうちの学校に入ったら成長できるはずだ。この子をうちの学校に迎え入れたい。」と感じられる。だから、この過去→いま→未来の一貫性をきちんと自分自身が理解をして、腹落ちする言葉にしていくことが大切です。それができれば評価されるだけでなく、自分自身が自信を持って未来へ突き進める。

この一週間で、自分と向き合った子の言葉はどんどん磨かれていきました。私からみて、自分を理解する苦しさや言葉にする苦しさと向き合う子もいました。(私は大人になって体験したことなので、中学生でここまで向き合っていてすごいなと思いました。)パンフレットからもってきた自分でも理解できていない言葉を暗記していた子の中にも、「その子らしさ」が出せる「自分の言葉」へと変わってきている子もいます。

パンフレットに書いてあること、ホームページに書いてあること、例文に書いてあることはだれでも言えるし、気持ちがこもらないので、ほとんど面接官の頭に残らないし、周りの受験生と差別化できません。それよりもその人が発する言葉に、思いと経験が宿っているかどうか、そして、その内容は志望校と強いつながりを持ったロジックが成り立っているかどうか。

余談ですが、私は前職で採用面接もしていました。「過去→いま→未来の一貫性」と「その人の経験から出てくる気持ちのこもった言葉」を語れることこそが、面接官を納得させ、合格を勝ち取る大きな要素だったと思っています。実際に、大学の就職活動で、同じ学歴や似たような能力を身につけていても、成否が大きくわかれたのはここにあったと思います。

だからこそ、多くの子にとって人生最初の進路選択である高校進学というこのタイミングで、本質的な意味まで伝わっていなくても、自分と向き合うきっかけにして欲しい。そして、あわよくばの合格を勝ち取って欲しい。正直、もっともっと練習したかったという気持ちもあります。それでも、受験勉強と並行したこの限られた時間の中で真剣に向き合った子たちは本当にがんばっていました。

明日が最後の練習です。私自身が熱を込めて、一人ひとりが自分らしさを自信を持って表現できるように向き合いたいと思います。合格を心から願って。
(と思いつつも、都立の推薦入試は過度な期待はできないのも事実。一喜一憂すると子どもたちの本番の一般入試に影響が出るので、私は冷静でありたいと思います。・・・でもやっぱり不安だな、力を出し切って欲しいな。みんながんばれ〜!)