1. HOME
  2. ブログ
  3. 学習指導
  4. ToBeシートの背景

ToBeシートの背景

こんばんは、関屋です。

先ほど、中学一年生と中学二年生の生徒&保護者の皆さん向けに、youtubeのライブ配信にて学習説明会を行いました。

11月の定期試験に向けたこの10月は、一年間でもっとも定期試験の間が短い期間。この短い期間だからこそ、ここで普段から日々しっかり学習を進めていけるよう、個人別のカリキュラムと、それを達成しきるための仕組みについてご説明しました。詳しい内容は一旦ここでは割愛しますが、ご通塾生の皆さんはyoutubeがアーカイブとして残っていますので、ぜひ御覧いただけると幸いです!

ToBeシートとは

昨日の説明会の中で、「定期試験 To Beシート」という取り組みについてご紹介しました。

これは、次回の定期試験に向けて「特にこれは達成したい」と思う目標を定め、それを「習慣目標」と「成果目標」の二つの観点で子どもたちに書いてもらっているものです。

何人かのものをピックアップすると、こんな感じです。

書き直しているような跡も少しあったりしていますが、これは「できたら」や、「目安として」や、「~ぐらい」などといった表現を可能な限り消して、極力具体的な表現とするために修正をしてもらったものです。

曖昧な表現は、後から振り返った時にそれが「達成できた」のか、「達成できなかった」のか、分かりづらくしてしまうのもの。一方で、曖昧さをなくした表現には、あるべき姿が明確となるその分だけ、その目標に対しての覚悟が伴います。

特に「結果」に対しての成果目標は頑張った末に、どうしても届かず目標達成できない場合もありますが、「習慣目標」は基本的に自分の意識によるもの。自分の努力次第で、その達成/未達成が明確となってしまうものです。そういった意味で、この習慣目標は特に覚悟が必要となるものではありますが、「なりたい自分」や「ありたい自分」に向けて、ここも書ききってもらえたらと思っています。

「目標達成」の難しさ

次回のテストに対しての目標設定は、試験後の振り返り面談や、テスト期間直前の目標設定の時などにこれまでも生徒たちと決めてきていたものではありました。その中で、これまでの目標設定と何が異なるかというと、特に「成果目標」について”シンプル”にしているということです。

「目標達成」のための段階を分解すると、「目標設定」と「実行」の二つがあるはずですが、意外と難しいのが後者の「実行」の段階。「目標を決めること」は、(心理的な負荷を除けば)それ自体はそれほど難しくないことも多いのですが、それを形骸化させずに、強く自分ごととして認識し続けることは、(これは子どもに限らずに、私たち大人であっても)意外と難しい場面が多くあります。

その形骸化に対して、一つ有効となるのが、その目標が”シンプル”であること。例えば、9教科のすべてに対して「この教科は〇点で、この教科は〇点で、…」と目標を設定することは、意識をし続けるという意味では、覚えておくだけでも一苦労です。(もちろんこれはこれで必要なのですが。)

それが、その中でも何かに絞ったシンプルな目標設定をしていることで、本人にとって目標を意識しやすく、つまりその目標が(形骸化せずに)自分ごととして認識しやすくなるものだと思います。

またそれと同時に、シンプルな目標であることで、それは周囲の人にとっても、声掛けをしやすくなるもの。その人が何を目指しているかが分かりやすいので、そこに向かうための後押しとなる言葉や問いかけもシャープになり、本人がそこへ向かう道筋をサポートしやすくなる部分があるはずです。

ToBeシートの背景

実は、この”シンプルな目標設定”を行うことに至った背景として、ある中学一年生の生徒の今回の定期試験での成功体験があります。その子は、前回のテストから、英語が「57点→94点」、数学が「73点→92点」と上がり、また学年の順位としても、50番台から10番台へと大幅な成長をしました。

これはとにかく本人の頑張りによるところなのですが、ではなぜそれだけ頑張れたかというと、「目標設定」が素晴らしかったんですね。この子の場合は、前回の定期試験が終わった直後に「次回のテストで英語は90点以上、順位は二十番以内」と明確な目標を自分の口から発してくれたのですが、何よりその目標を強く自分ごととして意識できたことが大きいものだったと感じます。

例えば、テストまでの過程で、塾での英語の小テストを行い、その結果が良かった時に「いいね!」と伝えると、「90点って、言ってしまったんで」とか、「でもまだ、いまのままだとまずいです」、と、常に目標に対しての責任や、目標との差分を意識した言葉を発してくれていました。

特に試験期間は、「ワーク2周目に入れていて、良いね~。でもこれでもう、90点行けそう?」→「まだ微妙です…」といった会話や、「単語テストほぼ合ってるね、これでもう90点行けそう?」→「どうなんでしょう」→「客観的に、テストで90点を取るには、(出ることが確実に想定できる)この単語テストのレベルは満点である必要があるかな。そうすると、現状はどうかな」などの会話を繰り返し行っていました。

また、そもそもこの目標設定は、前回の試験が終わったあとの三者面談の時に本人の口から出てきて決まったもの。本人がその目標を掲げるまでのその場の流れは、保護者の方の問いかけが完璧だったのですが、それをきっかけに最終的には「自分で」目標を決めきったことが、その子にとって大きかったのだと後から振り返って思います。

ただ繰り返しですが、「目標達成」において一番大事なのは、その目標をしっかり自分ごととして認識し、その達成のために本人がやりきること。その意味で、何よりその子のテストまでの行動は、とても良いものでした。(ただ勉強の仕方、テクニック的な部分はまだまだ粗削りですし、今回の自信獲得が後押しとなることで、本当はもっと出来ると思っています。)

他にも、定期試験で点数が大きく上がった子の中には、特定教科の目標を明確に設定し、それを強く意識し続けられたことが上手くいった要因となったケースが少なくありません。そうしたうまくいっている事例をもとに、全員が共通してより良くなれる「仕組み」として落としていくためのものとして、今回の「To Be シート」は開始しています。

「習慣目標」の達成が意味するもの

ここまで「結果」に対しての「成果目標」について主に触れてきましたが、それと同時に書いてもらっているのが「習慣目標」。この「成果目標」を達成するためのプロセスとして、あるいは達成できるような自分の状態を定めるために設定するのが、この「習慣目標」という位置づけです。

より大きな視点としては、C.schoolでは学習ノートの冒頭にこうしたページがあります。

「なりたい自分」へ向けて、一つひとつ自分自身を振り返り、改善し、そして成長をしていくこと。一年間に少なくとも4回行われる定期試験を成長の機会とし、この「一つ一つ」のプロセスを歩んでいくことができれば、よりよい自分へとなっていけるはず。

またその先に、高校受験という大きな機会も乗り越えていくことで、「なりたい自分」や「ありたい自分」に近づいていけるはず。この一つひとつの成長機会をより密度の高いものとしていくため、今回のToBeシートを使い、そしてなにより、それをもとにした本人とのコミュニケーションを続け、多くの「目標達成」のシーンを生み出していけたらと思います。