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【訪問インタビュー】都立葛飾野高校

こんにちは。C.schoolの風間です。

久しぶりに高校訪問インタビューに行ってまいりました。今回は本所高校でインタビューさせていただいた佐藤先生(私の高校時代の担任の先生!)からご縁をいただき、葛飾野高校を訪問してきました。

小松川高校インタビュー記事
本所高校インタビュー記事

葛飾野高校はC.schoolがある総武線平井駅から自転車で30分程度の距離にあります。公共交通機関を利用する場合は、平井から電車で1駅先の新小岩まで行き、そこから亀有行きのバスに乗って約30分程度で行くことができます。今回私もこのルートで訪問しました。平井駅から40分程度なので十分通学可能圏内だと思います。

葛飾野高校については、近年「生徒の様子・学校の雰囲気がどんどんよくなっている」という噂を耳にしていました。東京都教育委員会から「東部学校経営支援センター特別指定校」の指定を受けて、進路指導・学習指導に力を入れ、大学・短大進学率が前年度比11.6%上昇の50.2%になっており、進学実績という結果としても目に見えて変わってきています。そんな中、葛飾野高校に熱心な先生方がいるとのご紹介を受け、広報担当・森田真理子先生と進路指導部主任・毛利修一郎先生のお時間をいただき、お話しを伺ってきました!

あいにくの雨でしたが、広々とした校庭は眺めていて気持ちがよかったです。

【葛飾野高校の一般的な情報】
偏差値:男子43 – 46 女子42 – 45
一般受験換算内申基準:男子38 – 40 女子41-43
推薦受験内申基準:男子28-30 女子29-31
※上記の基準は、晶文社の高校受験案内2022を参考にしています。
21年度倍率(推薦入試):男子3.32倍 女子・2.23倍
21年度倍率(一般入試応募倍率):男子1.11倍 女子・0.94倍
21年度倍率(一般入試応募倍率):男子1.00倍 女子・1.01倍
有力部活動:野球部・サッカー部・ダンス部

教育目標:
自立・叡智・敬愛 ― 自ら考え行動する、知恵を磨く、人を敬い人に尽くす人を育てる ―
・自主自立の伝統を大切にし、行動力のある生徒(自立)
・的確公正な判断力をもち、責任感ある生徒(叡智)
・敬愛協調の精神に溢れ、豊かな情操をもった生徒(敬愛)

森田先生は大阪出身で大阪芸術大学卒業後、東京都で高校教員になられ、足立西高校→大江戸高校→本所高校→葛飾野高校と赴任されてきました。就職氷河期の時代にあり公務員として就職することを目標にしたこと、教育実習でやりがいを感じたこと、学生時代に美術の展示会の運営等に取り組む中でご専門である美術の楽しさをもっと多くの人・子どもたちに伝えたいという思いを持ったことをきっかけに教員になられたそうです。お話しを伺う中で、大阪から上京されて大学・就職先など選択肢の多さに恵まれた東京に驚き、子どもたちにこの環境の素晴らしさに気づいて欲しいという強い思いを持って教育活動を行われていることを感じました。実際に、美術の授業では将来の夢の実現に役立つ授業を行ったり、美術部ではゲスト講師を招いた研修会を行ったりと、子どもたちの可能性を引き出す取り組みを積極的に実施されています。

これらのパンフレットや新聞も生徒がデザインして作っているそうです。生徒の力が発揮される機会を創出されていることを楽しそうに語る先生の姿が印象的でした。

毛利先生は同志社大学卒業後、政策金融機関にて不良債権処理や返済相談等のタフなお仕事をご経験され、働きながら通信制大学で教員免許を取得した後、学校教員へ転身。足立工業高校→葛飾野高校と赴任され、現在は進路指導部主任として様々な改革を推進されています。何度も「一人も置き去りにしない」という言葉を力強くおっしゃられていたことが印象的でした。また、「一人ひとりの教員がその人らしい授業ができる環境を作りたい」と他の先生方の活躍を心から願い、それが生徒のためになるという信念を持たれて、学校のICT活用の推進等を進めている姿に私自身も強い刺激を受けました。

森田先生、毛利先生、はじめまして。

事前の質問リストありがとうございました。
いただいた質問に答えられるように資料を準備しておきました。

はじめまして。本日はよろしくお願いします。

森田先生、資料までご準備いただきありがとうございます。毛利先生、インタビュー会場のご準備をありがとうございます。本日はよろしくお願いいたします!

葛飾野高校の生徒の印象〜優しく人懐っこい生徒たち〜

先生方はそれぞれ別の学校も赴任していまに至りますよね。葛飾野高校の生徒の印象を教えていただけますか。

下町ならではの人情のある優しい生徒が多いです。
教員に対して敬語を必ず使う礼儀正しさや、困っている人を手伝ってくれる気遣いも持ち合わせていて、教員としても嬉しく思うことが多いです。

素晴らしいですね。進路を考える中学生たちも先輩たちの雰囲気はとても気にします。元々きちんとした生徒が多いのでしょうか。

実は最近多くの方々に「葛飾野高校が生まれ変わった」と言われています。それは明確に生活指導に力を入れてきたからです。我々教員が襟を正して生徒が落ち着いて過ごせる環境を作ってきました。マナーをきちんと守る社会人となるよう、遅刻や服装などの違反があれば生活指導部中心に指導を行い、生徒の内面が変わるまで1人1人時間をかけて取り組んでいます。赴任して6年目になりますが、明らかに変わってきていますね。

生徒が人懐っこいのも特徴かもしれません。これは比較的若い教員や、フットワークの軽い教員が多いからというのもあるかもしれませんね。あと昼休み・放課後以外はスマホを制限しているので、自然と会話が生まれます。いま多くの子どもたちがスマホに熱中して視野が狭くなっているのでこの取り組みは続けたほうが良いですね。

とても共感します!

学校の目標〜一人も置き去りにしない地域の中の進学校を目指して〜

学校として掲げている目標を教えていただけますか。

進路指導部として、学力層問わず「一人も置き去りにしないこと」と「地域の中の進学校として大学受験のバックアップをすること」を両立していくことを目指しています。

具体的には、このような全体像の中で取り組みをしています。高い学力層の子どもたちは特進クラスとして中堅以上の大学進学に向けて学習を進めています。必死に勉強していますよ。

模試を実施した後には、この多目的ホール等にて生徒向けにも教員向けにも模試分析会を実施しています。生徒は自身の学習を、教員は自身の授業を振り返る機会となっています。

同時に、勉強が苦手な生徒を置き去りにしないことをとても大切にしています。具体的には「金曜会」という補習の取り組みで学習のサポートをしています。塾にお任せしなくても大丈夫な環境を作れればと思っています。塾の先生の前で言うのもなんですが(笑)

いえ(笑)学校で完結できることは学校で完結するべきだと思います。先生方の取り組みを伺っていると、私たち塾は学校の補助だけでなく別の付加価値を子どもたちに届けられる存在になっていかないといけないと感じます。その他に特徴的な取り組みはありますか?

探究活動としてマイプロジェクトに取り組んでいます。生徒たちが自身でテーマを決め、プレゼンテーションをします。今までの調べ学習とは異なり、“アクション”(行動)を起こすことが生徒には求められます。総合型選抜の入試でも求められる力を身につける機会になることを期待しています。今年から始まった取り組みなので数年後に結果が出てくることを楽しみにしています。

主体的に自分で考えて発表する取り組みはとても良いですね。普段の授業の中でもこのような取り組みはされているのでしょうか。

例えば、美術の授業の中でも「将来のこと」や「学校や社会をよりよくするには?」ということを考えたり表現したりする取り組みも行っています。

おもしろいですね。自分の考えを表現する練習は大切だと思います。

森田先生のように授業の中でアクティブ・ラーニングに取り組んでいる教員がたくさんいます。教員が意識を持って前向きに取り組めるように、授業の協議会をするなどの取り組みもしています。新指導要領の「知識・技能」の部分をClassi学習動画などの学習コンテンツで補完し、「思考力・判断力・表現力」は、本校の強みであるアクティブラーニングを通じて養います。学ぶことが楽しいと思わせる授業をいかに展開していくかが生徒の「主体性」を高めるためには重要です。

進路指導〜進路未決定者を出さない手厚いフォロー〜

私の関心でもある「進路選択」について質問させてください。子どもたち一人ひとりが納得いく進路に進んでいけるために取り組んでいることはありますか。

まず1年生のうちから進路に関する意識付けをしています。先ほどお話しした美術の授業のように将来のことを意識する機会は設けるようにしています。子どもたちの興味・関心も知って可能性を引き出せる授業をしたいですね。

大事ですね。意識を持つだけで考えますよね。高校3年間は短いので早い段階からの意識づけは重要だと感じます。

葛飾野高校の特長の一つとして進路未決定者が少ないことがあげられます。例えば、進学先も就職先も決まらない生徒はとても少ないです。これは担任を筆頭に、多くの教員が一人ひとりの生徒の将来と向き合い進路指導に関わっているからです。「一人も置き去りにしない」という共通認識のもと、教員たちが一生懸命取り組んでいます。日本社会の構造上、高校卒業した時点できちんと進路を決めて次に進むことはとても重要です。

進路としては、進路指導・学習指導の成果として、短大・4大進学者が年々増えています。今後は「地域の中の進学校」として、大学進学者割合が増えていくことが予想されます。専門学校を希望する生徒や、民間企業への就職や公務員としての就職を希望する生徒もいます。希望進路にかかわらず、一人ひとりと向き合うことを大切にしていますね。

丁寧に一人ひとりと向き合う先生方には心から敬意を持ちます。「キャリア教育」や「探究」のような取り組みももちろん重要ですが、何よりも大切なことは先生が一人ひとりに向き合うことだと、私自身、現場経験を通じて最も強く感じているところです。

部活動〜学業をしっかり取り組んだ上での部活動〜

部活動について教えていただけますか。

野球部・サッカー部が人気ですね。今年のドラフトでは、野球部の卒業生からプロ野球選手が出ました。都立でよかったことも話してくれています。よかったらこちらの記事も読んでみてくださいね。

学業との両立はどうなのでしょうか。

練習以外に学校周りの清掃活動を行ったり、試験前は勉強会を行うなど、人間性を磨く指導をしていると伺っています。

素晴らしいですね。他にも特長的な部活動はありますか。

ダンス部も力を入れて取り組んでいます。「マイナビDANCE ALIVE HERO’S 2020&2021 FINAL」で全国4位となるなど、数々のコンテストに挑戦し受賞しています。男女とも仲が良く生徒主体で活動し、卒業生が部活動指導員として指導に来てくれています。顧問の教員のサポートのもと、生徒主体で取り組んでいるのも特長だと思います。

美術部は展覧会参加や個人制作の他、外部から講師(プロの漫画家・イラストレーター・絵の具メーカー・予備校講師等)を招いて、社会を知るための研修会も行っています。

先生たちの雰囲気〜先生たちの伸び伸びした空気が子どもたちへ伝播する〜

先生方の熱意と具体的な取り組みに感動しております…
色々と取り組みをされていて先生たちの負荷は高いのではないでしょうか。

葛飾野高校は教員のワークライフバランスも大切にしています。ICT等を活用して、指導の質を上げながらも、業務効率化を図る取り組みもしています。今後は、保護者様とのコミュニケーション等にもICT等を活用し、生徒・保護者・教員にとってより良い環境づくりに一層力を入れていきます。

私自身も以前は生徒の前で余裕があるよう振る舞おうとしていましたが、この職場では自然と伸び伸びと関われているように感じています。教員に余白があるから生徒たちと伸び伸びとコミュニケーションを取れたり、手厚く関わったりすることができているように思います。生徒想いの教員がとにかく多く、昼休みや放課後に親身に相談に乗っている姿をよく見かけます。

教員時代、学校の先生たちの状態が子どもたちの状態になる、鏡のようだと感じていました。先生たちが豊かに活動できる状況が、生徒が落ち着いて過ごせる環境を作っているように感じます。

中学生へのメッセージ

最後に中学生へのメッセージをお願いします。

ぜひいろんな学校を見て、その中で自分にあった学校を見て欲しいです。あとは、東京の便利さに気づいて欲しいです。東京の美術館・博物館は、中学生は無料で入れます。そういう機会をぜひ生かして欲しいですね。

私が伝えたいことは、学校説明会で話しているこのスライドのメッセージに尽きます。可能性を信じて未来を切り開いてください。

先生方、お忙しい中、本当にありがとうございました。お二人の情熱や思いをお聞きし、私自身背筋が伸びました!

<番外編〜学校見学〜>

1時間半にも及ぶインタビューの後、さらに森田先生に学校内を案内していただきました!教室は綺麗に掃除されていました。掃除は生徒と教員の心を育みます。学校見学する際は、教室や校舎の新しい・古いだけでなく、「きちんと掃除されているかどうか」に注目すると学校にいる人たちの心の豊かさが見えてきます。

廊下の談笑スペース(?)お昼は場所の取り合いになりそうですね(笑)

美術室の写真を撮り忘れてしまいました… が、ものすごく素敵な作品が並んでいたので写真を撮らせていただきました。森田先生ご指導のもと個人制作や共同制作の他、外部講師の先生を招いたり、さまざまな活動をしている美術部。私が入部したいくらいでした(笑)

ぜひ美術部のHPもご覧ください!
http://www.katsushikano-h.metro.tokyo.jp/site/zen/entry_0000030.html

最後に図書室。非常に温かい雰囲気でした。図書委員の生徒たちが飾り付けをしているそうです。

ご関心をお持ちの保護者さま・子どもたち、ぜひぜひ一度葛飾野高校の見学に行ってみてください!

<参考リンク>
葛飾野高校:説明会やデジタルパンフレットはこちら
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葛飾野高校Classi導入事例:生徒の学習行動とアセスメント結果を掛け合わせて分析。数値データで変化を実感させ、大学進学率の向上を目指す