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【特別授業 レポート】”複眼思考”でクリアファイルを企画しよう

2019-10-10

【特別授業 レポート】”複眼思考”でクリアファイルを企画しよう

こんにちは。C.schoolの関屋です。

10/9、中1生~中3生を対象としたDプロとして『”複眼思考”でクリアファイルを企画しよう』を開催しました。

C.schoolでは、生徒たちが各教科の復習として利用ができるようなオリジナルのクリアファイルをこれまでいくつか製作しており、現在は「数学」と「社会」の二種類があります。

今回は、その第三弾となるようなクリアファイルをC.schoolの塾生のみんなで企画をしてみよう!というもの。

ただし、今回は「Dプロ」の授業ということで、企画の進め方として「複眼思考」という考え方を使うことを条件として設定しました。

「複眼思考」とは?

「複眼思考」は、何かの問いが与えられた時に、その答えを直線的に導こうとするのでなく、その答えへと至る”考え方”を複数の視点で(=複眼的に)整理した上で、より論理だった答えを導こうとするものです。

例えば、クリアファイルの企画としては、もし直線的に答えのみを導こうとした場合、「漢字のクリアファイルを作ろう!」「英語の文法がまとまったクリアファイルを作ろう!」といった感じで、「なぜそれが良いと思ったのか」といった”考え方”の部分が曖昧なままに、具体的なアイデアのみが生み出されていくことが起こり得ます。

これを「複眼思考」を使って考えた場合には、具体的なクリアファイルのデザインなどを考える前に、「どういったクリアファイルであれば多くの人の役に立つだろうか?」という問いについて、まず一旦その観点を考えることとなります。

例えば、実際に生徒たちが考えてくれた観点の中には、

「使いやすいサイズか?」「紙がたくさん入るか?」「重要性がある内容か?」

など、きちんと”良いクリアファイル”の前提をきちんと押さえるようなものから、

「みんながテストで点数が低い(苦戦している)単元の内容か?」「(赤シートなどを使って)答えが隠せるような工夫があるか?」

など、より一歩進んだ観点まで、私たち講師の予想を越えて様々な考え方が出て来ました。

こうして考え方の”観点(視点)”をまず明確にすることができれば、この次の段階として考える具体的なクリアファイルのアイデアは、「こういう理由(考え方)に基づいて考えた」と説明ができるような、主張を支える”根拠”をもったものとすることができます。

授業の中では、クリアファイルに限らずいくつかのケースを紹介することで、まず「複眼思考」とは何か、について生徒たちに一つ一つ理解を深めてもらいました。

複眼思考」というと一見難しそうにも聞こえますが、その大きな考え方自体は、中学生であっても十分理解することができるものだと思っています。実際、1時間半程度の授業を通して、先ほど出てきたようなクリアファイル企画を行う際の様々な視点を、一人一人の生徒が自分自身で整理することができるようになっていました。

授業終了後に取ったアンケートの中で、生徒の授業の感想として「このDプロに限らず複眼思考は日常的に使えると思うから使いたい」と書いてくれた生徒もいましたが、これはまさに伝えたかったことであり、大切な部分です。

「複眼思考」は、何かの判断を行うときに、さまざまな観点から自分なりに最良と思える結論を導けるようになるものでなので、例えば高校進学での高校選びなども含めて、生徒たちが今後の意思決定を行っていくときに役立てていけるように、「複眼思考」の考え方を深めていく(定着させていく)ことができたらと思っています。

また、「複眼思考」を理解することにはもう一つの意味もあります。それは、自分と誰かの意見が違っていた時に、それはどちらが正解/不正解ということでなく「考え方の違い」であることもあり得る、というメッセージです。

今回のDプロの中でも生徒によって様々な意見がでてきましたが、それはどれもが正しく、互いに矛盾するようなものでもありません。例えば日々の友達とのコミュニケーションや、学校で何かを決める時など、何か正解があるように見えてしまうものでも実は「考え方の違い」に過ぎないことということは必ずあります。「複眼思考」を通して、「なるほど、そういう考え方もあるよね」と、相手を”否定”するのでなく”理解”できるようにもなっていってもらえたらと思っています。

「複眼思考」=「クリティカルシンキング」

ちなみに、Dプロの授業の中で「複眼思考」として紹介した考え方は、一般的には「クリティカルシンキング」と呼ばれることがあり、この「クリティカルシンキング」は、風間や私が社会人になった後にビジネススクールの場で学んだ考え方でもあります。

「クリティカルシンキング」は社会人として活用できるスキルでありますが、子どもたちであっても大枠は理解できるもの、役に立てるものと感じたことから今回の授業で紹介を行うこととしました。

社会人になってから企業やビジネススクール、もしくは本などで得られる知見であっても、実は中高生のうちから習得できるものはきっといくつも存在しています。講師である私たちが民間企業で働いていた経験などもあり、それを活かす形でこうした授業は今後も継続的に行って行こうと思います。

今回の授業では、「複眼思考」の理解に重点を置いた結果、肝心の「クリアファイルの中身」の企画はまた次の授業へと持ち越しとなりました。

今回みんなで考えた視点をもとに、次回のDプロではより中身に関わる具体的な「企画プロセス」を経験してもらえたらと思います。

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