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京都市「studioあお」を見学して

2019-11-02

京都市「studioあお」を見学して

こんにちは!C.schoolの関屋です。

京都市にある「放課後教室 studioあお」。すこし平井から遠出をして、今回こちらのスクールへと見学を行ってきました。現地で見てきた教室の様子と、この視察を通して感じ取ったことをここで書いていきたいと思います。

どうして京都まで行ったか

「studioあお」は、塾の業界誌でインタビューを読んで見学をお願いした場所です。C.schoolのある平井から「studioあお」まで近くはない距離があったものの、現地まで来たことには一つの目的がありました。それは「stuidioあお」が子供たちの「興味関心を引き出す」部分がとにかく上手だと感じ、それを吸収できたらと思ったこと。子供たち一人一人の興味関心の芽を発見し、それをもとに探求的なプロジェクトを作っている部分で「Studioあお」”ならでは”があると思い、.またそれをCschoolで日々行っている生徒との対話や”Dプロの授業”にも加えて活かしていける要素があるはずと、見学をお願いして訪問してきました。

「放課後教室 studioあお」とは

「stuidoあお」は、「10歳の社会人を育てる教室」というコンセプトもと、「P-PBL」というプロジェクト学習を行われています。「PBL」は、正式にはProject Based Learning=問題解決型学習と呼ばれ、「生徒自身が問題を発見し、解決する能力を養うことを目的とした教育法」などと呼ばれています。それに「P-」=「Personalized-」を加えることで、「一人一人の興味関心」に沿ったプロジェクトを行う、それが「P-PBL」であり、「studioあお」で行われている教育の形でした。

教室の様子

実際の教室の様子を見てみると、「P-PBL」がどうやって行わているか具体的にイメージを掴むことができました。

子供たちは、一人一人がみな自分なりに興味を持ったテーマに対して取り組みを行っており、行っていることも時間の過ごし方も様々です。ただ一つ共通しているのは、だれもが誰かに指示されて作業を進めるのでなく、基本的に自分なりに発見したテーマに対して主体的に向かい合っていること。一つ一つの段階を自分で考えながら、熱心にプロジェクトと向き合っていました。

見学を経て

「stuidioあお」では、授業の見学以外にも一時間もの時間を割いていただいて、様々なお話を伺ってきました。学びとなったことはたくさんありましたが、その中でもC.schoolの運営に”要素”として特に活かしていこうと思う部分を、記録を含めてここでシェアさせていただきます。

①「安心感」のある場所であること

「stuidioあお」では、一人一人の子どもが自由に自分の作業を行っている姿が印象的でしたが、その背景には「チャレンジをしやすい」環境が丁寧に作られていました。それは授業カリキュラムの設計として「好きなことにチャレンジできる」ことを担保していることもありますが、それだけでなく「失敗してもいいんだ」「どんどんチャレンジしていいんだ」と思えるような『空気感』が、教室内に丁寧に設計されていたことが背景にあると思います。スタッフと子どもの一つ一つの対話、柔らかく暖かい教室全体の雰囲気、ふわふわで居心地の良いソファなど…。細かい部分まで含めて、子供たちが安心できる=伸び伸びとしていられるような工夫が凝れされていました。C.schoolでも「自分なりの文房具を企画しよう」や「クリアファイルを作ってみよう」など、子供たちが自由な発想で探求的に取り組む授業を過去行ってきています。C.schoolは「studioあお」のようにP-PBLの形式を取っているような場所ではありませんが、「失敗しても良い」「チャレンジしてみよう」と生徒たちが自然と思えるような場としていくことは、特にDプロなど「正解がない」テーマのもとで授業を行う上で大切だと改めて感じました。

②良質な”問い”を伝えること

「stuidioあお」のスタッフと子どもの会話の中で、「その時どう思ったの?」「それは何でそう思ったの?」といった”問い”を伝えているシーンと何度か出会うことがありました。このような子どもたちが自身の内なる部分を認知するための問いかけは、定期的な面談の際や日々のコミュニケーションの中で、私たちも同じようにC.school生徒たちに日々行っているものではあります。ただ一方で、「その時どう思ったの?」「それは何でそう思ったの?」といった問いかけにも、質問の切り口や内容によって体系だったパターンのようなものがあり、この「なぜ」から自分なりの意見を引き出すための工夫にも、深く考えて設計されている部分を感じました。この意見を引き出すための”問いかけ方”の質をより上げていく部分も、今回参考となったことの一つです。

③人を測るモノサシは一つじゃない

「stuidioあお」では、一人一人の子どもが様々な取り組みに対して自分なりにチャレンジをしていて、みなそれぞれに楽しく頑張っていました。ただ一方で、その光景を見ているとみな取り組んでいることもバラバラで、もしその場を何か一つの組織として見た時に、一つのモノサシでその子たちの取り組みを相対的に評価することできないなと感じました。

でも考えてみると実際の社会を思っても実はそれは同じで、誰しもの”良い”部分は多彩で、何か一つの尺度の中で誰かを評価することなどできないはずです。ただそれが、学校生活を送っている中だと「偏差値」や「学力」という絶対的にも見える尺度が存在して、生徒自身もその尺度の中で誤った自己評価をしてしまっていることが多いように感じます。C.schoolで「わたしは頭良くないんで」とか、「自分の学力は中の中なんで」といった言葉を実際に生徒が口にしていた場面に出くわしたこともありましたが、もし仮にその子の偏差値が「学力」という尺度では決して高くなかったとしても、一人一人がそれぞれにその人の魅力を持っていて、別の部分で必ず評価されるはずの部分があるはずです。実際、その子とたちのことも風間や私から見ると、粘り強く学習に向かっていく姿勢、素直に人の話を聞く姿、自分の考えをまとめて言葉にする力、後輩に対して情熱を持って話をしている姿など、すごく素敵な部分がたくさんあります。C.schoolでは学習活動や学びに向かう力を大切にしていますし、一人一人の内申や偏差値が向上していくことに生徒とともにチャレンジしています。ただその一方で、それだけがその子の評価を示すものではなく、それ以外にもたくさんの観点があって、それぞれに良いところがあることをきちんと伝えて行けたらとも思います。子どもの目線だと「学力」という尺度の存在がどうしても大きく、それ以外にも観点があることに気付きにくい状況にあると思うので、そういったことを私たち一回り年上の立場から伝えていけたらと、今回の見学も経て改めて考えていました。

見学を終えて

「studioあお」を運営する 株式会社COLEYO は、風間や私とも同世代の方々が運営されていました。お伺いした時に話忘れてしまったものの、実は「studioあお」は今からちょうど約1年前(C.schoolが始まるより前)にたまたまブログの記事をネットで発見し、「ここ何だかすごい良さそう!」と風間にURLを送っていたスクールでした。様々なメディアなども注目されている「studioあお」ですが、工夫を凝らして徹底的に子どもたちの「興味関心」を引き出している細かな取り組みは、運営方針こそC.schoolと違えど学びとれることがたくさんある機会でした。忙しい中でお伺いした中にも関わらず、終始あたたかく接していただいた 株式会社COLEYO の川村さん、能代さん、松本さんを始めとしたスタッフの方々、本当にありがとうございました!

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