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努力を可視化し、評価すること

2019-11-12

努力を可視化し、評価すること

こんにちは。C.schoolの関屋です。

現在、C.schoolに通っている多くの生徒が期末(中間テスト)を目前に控え、部活も休みになったことで早い時間帯からC.schoolで学習を頑張っています。(C.schoolでは「テスト前特訓」として試験一週間前から”通い放題”となりますが、13日から該当期間に入る小松川一中を除いた全ての学校の生徒が昨日からテスト学習を頑張っています。)

定期テストの際、C.schoolではその期間の前後に二つのイベントを恒例行事として行っています。一つが、「目標設定会」。これは定期テストでの目標設定を一人一人が自ら定め、そこに向かうプロセスを”学習計画”として自分で考えて作成するものです。そしてもう一つが、「振り返り会」。これは自身が定めた目標に対して、結果としてどうだったか、点数などの定量面だけでなく、テスト当日までのプロセスに対して定性的にも振り返りを行うことで、次の試験や受験勉強、もしくはその他の「目標に向かって努力する」すべての場面に対して、振り返った内容を活かしていくことを目的として行っています。

そして、この「振り返り会」の実施日には、授業の終了後にC.school目の前のカレー屋さんで「おつカレー会」という場を設け、生徒みんなと私たちでカレーを食べることを慣例としています。これは生徒たちにとっての「居場所」や「コミュニティ」として、C.schoolという場が機能できるように行っている取り組みの一つです。

「5日間通えば、おつカレー無料」 の背景

これまでに行ってきた「おつカレー会」でのカレー代金については、実費精算として一人1,000円の回収をいました。しかし、このカレー代金に対して、今回から新たな施策を行うことに決定しました。

「おつカレー無料」。定期テスト前の期間は、土日もC.schoolは開講しているため誰でも最大で7日間の通塾が可能なようになっていますが、この7日間のうち「5日間」以上の通塾をすることで、カレー代金が無料となる、というものです。

これは生徒たちの定期テスト期間の学習時間を最大化してもらうことを目的の一つとして、行っています。なるべくC.schoolにたくさん来てもらい、多くの時間を学習してもらう。どれだけ計画性を持って学習を進めても、私たちが手厚く学習指導をしても、本人が効率的な学習を行えたとしても。結局のところ、定期テストの結果は、学習の「量」との結びつきが大きい部分があります。そのため、生徒本人が学習「量」を担保したいと思えるための動機付けとしてこれを行おうとしたことが一つありますが、実のところ、この施策の大きな目的はもう一つ別にあります。

それは、定期テストまでの「努力を可視化し、評価する」ということです。

今年の5月にC.schoolがオープンして以降、これまでに何度か定期考査を経てきましたが、簡単には、努力と結果が必ずしも結びつかないこともあります。それは努力の方法が適切でなかったり、わからないところを残したままにしている場合もあるのですが(この場合は私たちでサポートできるのですが)、「本当に良くやっている」と私たちが思う生徒であっても、すぐに思うような結果に結びつかないこともあります。どうしても、目に見える結果が出るまでにもう少しだけ我慢の時間が必要だったりもするのです。

ただ、そこで点数が伸びなかったとしても、自分で目標や計画を定めてそこに向かう努力を本人がしたことは本当に素敵であるし、点数が伸びなかったからといって、自分自身を否定するようなことはしてほしくない。簡単に折れてほしくないし、次に向けてまた努力を続けてほしい。(学習に対しても、もしくは学習以外でも)。そのために、点数という「結果」だけでなく「プロセス」を見えるようにし、評価するための仕組みを設計していきたいと考えました。

点数や偏差値といった尺度は、何より数値化がしやすく、定量的な尺度として相対的な”比較”をしやすいものだと思います。だからこそ、相当な人数が同時に取り組み、効率的に評価をしなければならな”受験”、もしくは”内申”などは、「点数」という「結果」の部分が最大の指標として使われることになります。

また、「プロセス」を評価しようと思うと、一人ひとりの「プロセス」段階をちゃんと看取ることが必要になる要素も大きいため、受験など大人数を一度に相手とする世界とは相性があまり良くなく、なかなか導入が容易でないという側面もあります。その点、C.schoolでは個別指導として一人ひとりを見つめているため、どれだけ頑張っていたか、何をしてきたかということは把握しやすい状況にあります。

あとは、その把握したものを見えるようにしていく。つまり「可視化」することで、そこに対してフィードバックをしていく。きちんと努力を認めて、そこに対して適切な評価をしていく。C.schoolの立ち位置だからできることとして、ここを大切としていきたいと考えました。

『「学力」の経済学』より

少し話が脱線しますが、数年前に出版され30万部以上のベストセラーとなった『「学力」の経済学」という本があります。これは「教育経済学」という分野を専門とする慶応義塾大学総合政策学部 中室牧子教授の本ですが、この本の中で「子どもの勉強において、”ご褒美”に効果はあるのか?」という一節があります。数値統計的な結論として、本書では「効果がある」と書かれているのですが、面白い点として「アウトプットよりもインプットにインセンティブ(報酬)を設けた方が効果的」と書かれています。つまり、アウトプット=テストの点数などよりも、インプット=どれだけ勉強したか、何冊の本を読んだか、など、「結果」よりも「プロセス」の方でご褒美があった方が、子どもにとって効果的という事実なのです。(これもまた面白いのですが、大人になるとインプットよりもアウトプットにインセンティブ(報酬)があったほうが効果的となるようです。例えば、何時間会社で働いたか、などよりもどれだけ受注や成約を取れたかが評価された方が効果的、ということですね)

この本は風間も私も以前に読んでいたものですが、努力を評価するということがこういった学術的な観点でも効果的ということが「おつカレー無料」の背景には置かれています。

最後に

C.schoolに通う生徒の中には、部活が都大会に進出できている状況の中にあるため、テスト直前まで部活動がある子など、なかなか学習時間を担保しづらいような子も中にはいます。それでも、その生徒も短い合間の時間でも学習を自ら行ってくれていたり、本当によく頑張っています。そういった確かな努力が少しでも見える状態として、少なくとも近くで見ている私たちが評価をしていくことができたら、と思っています。

「5日間通えば、おつカレー無料」。言葉だけを切り取るとどのように見えてしまうか分からず不安な点もあり、背景にある私たちの思いの部分を今回は書かせて頂きました。

ただ「プロセス」の評価も大切ですが、それでもやはり点数という「結果」が出てくれればそれに越したことがないのが事実でもあります。ここから定期テスト当日まで、私たちも厚く支援をしていけたらと思います。

江戸川区平井の学習塾 C.school 関屋

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