都立校から私立校への”はしご”訪問
こんにちは、C.schoolの関屋です。
10/19(土)、午前中は都立紅葉川高校の学校公開へ、午後は私立武蔵野大学付属千代田高等学院の入試説明会へ行ってきました。
C.schoolに通う中三生の多くは、今まさに志望校の最終的な選定に向けて一人一人が動いています。
C.schoolでは、生徒本人が、何かしら自分なりの理由を見つけて「行きたい」と思える学校に出会い、そこに向けて努力し、最終的に合格をする。ただ一辺倒に偏差値の高い学校を目指す、もしくは学校の先生に言われた学校を目指す…のではなく、本人自身が自ら考え、行動する。もし何となくでも”良いな”と思った学校が見つかった時には、「何がよかったか」もがんばって言語化してみる。
こういったことを大切にしていることがあり、特に中三生の生徒たちには、(受験勉強に必要な時間確保とのバランスも意識はしつつも)、なるべく積極的に学校に足を運び、直接自分の目で学校を見てみることを推奨しています。
(一方で、生徒本人の意識としては薄くとも、すこしだけ私たちからすると今だからこそ必要性を実感するような学校選びの”観点”については、こちらから伝えることも併せて行っています)
それと同時に、風間や私自身もある意味で生徒と同じ目線をもって各高校のことを理解することができるよう、様々な学校を手分けなどしながら、時には生徒と同じ場へ視察や話を聞きにいったりとしている最中です。
今日訪問した二つの学校も、それぞれC.schoolの生徒が志望校の候補として関心を持っている学校でした。
都立高校入試説明会へ
少し時間の流れが逆となってしまいますが、一昨日には塾向けとして催されていた「2020年度都立高校入試説明会」へ私の方で参加をしていました。少しばかりではありますが、この時にトピックとして出てきた内容をいくつかここでシェアしていきたいと思います。
大きな流れとしての「私立志向」
東京都では、平成29年度から私立高校の授業料が「実質無償化」となる取り組みとして給付制度の拡大を行っています。(正式名称としては、東京都の「授業料軽減助成金」と言われています。)
また、これと併せて国の方で行っている「就学支援金」という仕組みもあり、 年収が約760万円未満の世帯では、これらを組み合わせて子どもの学費を押さえて私学に通うことができるような状態となっています。(来年度2020年度からは国の 「就学支援金」 が拡充される予定という情報もあり、他県から都内の私立校に通うような家庭の場合でも同様な恩恵を受けることができるようになる見込みとのことです。)
高校では、授業料の他にも入学金等も必要となるため、もちろん必要な総額として完全に私立と都立が同額と言えるものではありません。ただ、学費の中で最も多くの割合を占める授業料が「実質無償化」とも表現される状態であることから、平成28年より以前に比べて、費用の面での私立高校に通う負担が軽減されていることは少なくとも間違いありません。
こうした背景を受けて、2018年度以降の都立高校入試としては全体的に見ると受験倍率が下がっているような状態となっています。(=傾向的として、私立志向が進んでいます)
C.schoolの近隣都立高校
一方で、全体で見た時には都立の倍率が下がっていても各高校ごとの単位で見ていくと、(当然ではありますが)、倍率の増減も含めて、受験倍率はまちまちとなっています。
例えば、墨田区の本所高校や江戸川区の小岩高校はともに「2.0倍前後」の受験倍率となっており、合格が決して容易とは言えないような状況となっています。(2019年度の数値として、本所高校は男子=1.82倍/女子=2.03倍、小岩高校は男子1.72倍/女子2.07倍。)
C.schoolには都立高校を志望する生徒も多くいますが、こうして一つ一つの高校の状況を見ていくとやはり適切な努力をしていく必要を強く感じます。
例えば都立高校であれば、「一般入試」の前に「推薦入試」を受けることができますが、この「推薦入試」では、「集団討論/個人面接」/「作文/小論文」の配点比率が(ある一定の基準の中で)各学校ごとに定められています。
この高校ごとの配点比率や、実際に昨年度などのその高校での過去問がどういったテーマであったかなどを把握した上で、正しい対策を取っていくことが(特に高倍率校であるほどに)、大切になっていくということになります。
男女別定員制の緩和
また、やや細かい話とはなりますが「受験倍率」という点では、「男女別定員制の緩和」の影響という観点もあります。東京都では、男女別に募集定員が定められていますが、これを都道府県全体として行っている自治体としては、全国でも東京都が唯一の仕組みとなっています。(私の出身である埼玉県では聞いたことがありませんでした)
「男女別定員制の緩和」 というのは、男女別募集数の各9割を男女別に選考し、残りの一割は男女合同で選考をする、というものになります。簡単に言ってしまうと、「(日本の人口構造から)女子の方が受験者が多い=倍率が高くなってしまうのは不公平→男女間でより公平性を担保していこう!」とする仕組みと見ていただけたら合っているはずです。
そのため、 「男女別定員制の緩和」 が行われると基本的には男子の倍率が上がり、女子の倍率が下がる=男子がやや不利になるという傾向が発生します。志望校選びに決定的な影響を与えるものでもありませんが、 「男女別定員制の緩和」 は各高校ごとの判断で行われているものもあり、正しい受験倍率を予想していくためにも必要な情報の一つとなっています。
…と、少し細かい話にも入ってきてしまったので、今回のブログはここまでとさせていただきます。C.schoolの塾生、特に中三生の生徒たちは詳しいことは面談の際などに直接確認をしていけたらと思います!
江戸川区平井の学習塾C.school 関屋