こんばんは。c.schoolの関屋です。
8/10(土)、夏休み特別授業の第二弾として「自分なりの文房具を企画してみよう!」を開催しました。
今回、授業に協力して頂いたのは、(株)学研ステイフル商品企画室ステーショナリー企画課ディレクターの中丸美乃里さん。「文房具の企画」を、仕事として日々行っている特別講師です。
「夏休みの自由研究」として参加をしてくれた小学生の子どもたちと、中学生の生徒たちの合計8名が、今回の授業に参加をしてくれました。
以下、当日の授業の様子をレポートしていきます!
~「仕事」について考えよう~
中丸さんから話をしてもらう前に、「そもそも、仕事って何だろう?」ということを、生徒たちにはイントロダクションとして考えてみてもらいました。
「仕事」の捉え方には、人によって様々な考え方があるはずです。それでも、大人になって「仕事」と楽しく向き合うポイントとして、「自分の好きなこと/得意なこと」と「誰かが欲しいと思うもの」の両方が押さえられていることがきっと大事になってくるはず。風間先生から、自身の経験や現状を踏まえながら、この一つの考え方について紹介を行いました。
~中丸さんにとっての”文房具の企画”という仕事~
風間先生によるイントロダクションの後には、中丸さんから「なぜ、私が文房具の企画の仕事を行うのか」という話をしてもらいました。
学生時代には、なかなか自分自身の将来やりたいことが明確にならなかったいう中丸さん。それでも、自分が子どもの頃から「好き」と思っていた「文房具」が、結果として今の仕事に繋がっているといいます。
『「将来の夢」を明確に持っていることも大切である一方、それが上手く表現できない時には、まずは自分自身の一つ一つの「好き」を大切にしておくことが将来に活きてくる』ということ。中丸さん自身の経験も赤裸々に話してもらい、とてもリアルで分かり易い内容だったと思います。
※自分が「好き」と思える対象について、どれだけ「広く、深く」理解できているか。この時の「深く」には、その対象に対してと同時に、その対象が”なぜ好きなのか”という、自分自身の「好きという感情」に対しても、(それが少しづつでも)理解をできているか。これは今回の授業を行う背景となっている一つの考え方であり、c.schoolが大切にしている部分なのですが、少し話が膨らみすぎてしまうのでまた別の機会のブログで書かせて頂きたいと思います!
~アイデア出しの練習をしよう~
ここから、授業として「文房具の企画」へ少しづつ本格的に入っていきます。とはいえ、いきなり「文房具を企画してみよう!」と言われても、何から考え始めたら分からないもの。
そこで、「①自分が知っている文房具の種類」「②自分たちが好きなもの」「③自分や誰かの困りごと」を、個人/グループワークを通して、子どもたちにはとにかくたくさん挙げてもらいました。
子どもたちの自由な発想と、またチーム対抗戦の形式で行った盛り上がりもあり、ここではとにかくたくさんのアイデアが出て来ました!
そしてここで出てきたアイデアをもとに、「①自分たちが知っている文房具の種類」×「②自分が好きなもの」、「①自分たちが知っている文房具の種類」×「③自分/誰かの困りごとを解決するもの」という二つの枠組みを使い、”自分なりの文房具”を考えだしていきます。
「何色を混ぜたら何色が作れるか教えてくれるパレット」や「春のにおいがする下敷き」などのユーモア溢れる文房具や、「折れないシャーペンの芯」や「冷たい(ひんやりする)下敷き」などの実用的かつ現実的に商品化がができそうなものまで、数多くの文房具がこの時間に生まれていきました。
~文房具の企画を具体的に進めてみよう~
ここで、再び中丸さんによる説明の時間です。アイデアとして浮かんできた「文房具」を具体的にどのように商品化に向けて進めていくのか。商品化に向けて考えるべきことを、日々の仕事で実際にあったケース紹介などを含めて、子どもたちに話をしてもらいました。
子どもたちには、先ほどのワークで考えた文房具から一つを選び、それぞれの質問に応える形で、企画のプロセスを一つ一つ進めてもらいます。この時間を通して、「アイデア」が「商品」へと向かっていく感覚を、子どもたちには経験をしてもらいました。
そして、最後には自分で考えた「自分なりの文房具」を一人一人から発表の時間。
時間をかけて一つ一つ企画の段階を踏みながら、多種多様な文房具を自分なりに考えだしてくれた子どもたち全員に拍手です!
~授業のまとめ~
「自分なりの文房具を企画しよう」の授業としては、一旦ここで全ての内容が終了です。(自由研究としてまとめる必要のある小学生の子供たちには、この後の進め方を別途伝えていますので、ここからもうひと頑張りとなります!)
今回の授業では「文房具」をテーマとして授業を行いましたが、自分の「好き」という気持ちの対象そのものや、「好き」という気持ちを表現する方法などは、もちろん「文房具」だけが全てではありません。
今後、c.schoolではさまざまな授業を通して自分の興味あることや好きなものを深めていく(探求心を育む)ための授業を、継続的に行っていけたらと思っています。
また、(今回の授業の前半部分などがそうでしたが)どういった思いを持って、大人が仕事と向き合い、どういった形で社会と関わっているのかについても様々な角度から子どもたちが感じ取り、一人一人が考えられる時間を作っていくことができたら、c.schoolでは考えています。
~子どもたちの感想~
最後に、授業へ参加してくれた生徒たちの感想をいくつかシェアさせていただきます。
『文ぼう具のことがすごく分かりやすくてたくさん知れてよかったです。自分で考えたデザインや考えた文ぼう具がいつか作ってもらえたらいいと思いました。』(小6/男子)
『ゲームや絵をかいたり自分でどんな商品がいいか考えて、いつもどのように文ぼう具を作っているか分かった。』(小5/女子)
『自分だと思いつかないような商品も思いついていて、いろいろな文ぼう具があったのでおもしろかった。好きなもの×○○で、もっといろいろな物を考えてみたい。』(中1/男子)
『自分が好きな物や困っていることが今日でよくわかった。そのおかげで自分流の文ぼう具が企画できた』(小5/男子)
どの感想もとても素敵な内容ですが、中には授業の背景にあった私たちの思いまで汲み取ってくれていたようなものまであり、私たちも、とても嬉しい思いで感想を読んでいました。
(また、こういった感想を引き出す授業を、私たちと一緒に一生懸命作ってくださった中丸さんにも感謝です!)
~次回予告~
第一回、第二回と立て続けに行ってきた夏の特別授業ですが、第三回もすぐに8/18(日)に開催予定となっています。授業テーマは、『自分らしく、社会に貢献する方法』。今回に続き、次回も外部の特別講師が来てくださる予定です!
ぜひこちらもご参加ください!!